亘理のりんごは蜜がたっぷり!

りんごの収穫に励む片平さん亘理町の特産品にりんごがあるのをご存知ですか?

県内有数のりんごの産地で、大きく分けると亘理、吉田、逢隈地区の丘陵地で栽培されています。

亘理町のりんごは、昭和2年ごろ祝田の玉手松雄さんが栽培をはじめたのが最初で、本格的に広まった昭和11年ころには17人が栽培に取り組んでいました。戦争で一時栽培農家は減ったものの、昭和25年くらいからだんだん増えだし、昭和48年ころになると、東京築地市場に「仙台りんご」の名で安定的に出荷されていたそうです。近年は市場に出荷されず、ほとんどが贈答用として生産者から消費者へ直送販売されています。

 

 

りんごの栽培に取り組んで35年という片平洋之さん(上大畑)は、祖父の代から続く栽培技術を今に受け継ぐ一人です。10月に行われた平成20年度宮城県農産物品評会果実部門で、りんごの「ふじ」と「つがる」の交配種「シナノスイート」を出品し、最高賞となる農林水産大臣賞を受賞しました。

片平さんは、高校卒業後、宮城県の試験場で果樹栽培技術を一年間学び就農しました。その頃のりんご栽培は、一つひとつの果実を袋で覆う有袋栽培が主流でしたが、片平さんは、袋で覆わない無袋栽培に取り組みました。この栽培方法では、味や着色を良くするために、樹勢を抑え、樹の成長力と繁殖力のバランスを保たなくてはなりません。バランスが悪いとりんごの結実や味に影響してしまうため、おいしいりんご作りには積み重ねた経験が重要なのです。

蜜たっぷりの亘理産りんご よく亘理のりんごは、他地域より甘味が多いと言われ、消費者から喜ばれています。最大の特徴は、なんと言っても蜜がびっしり入っているところです。蜜が入るということは、完熟したりんごなのです。ぎりぎりまで、木に実らせておき、おいしさがいっぱい蓄えられたころで収穫します。片平さんは、「一回で収穫せずに樹上で熟したものだけを数回に分けて収穫する」と話します。長年の経験で完熟したものだけを見分けて収穫しているので、亘理のりんごは、蜜がびっしり入っているのです。

 

「生産者の顔が見えるりんご」

スーパーなどを見渡すと、青森県のりんごばかりで、亘理のりんごは見当たりません。「どこで売っているの?」とよく聞かれますが、市場に出回っていないためスーパーなどでは売っていません。買うためには果樹園を訪ねるか、注文し直送してもらうのがほとんどです。中には定期的ではありませんが逢隈ふれあいセンターや、鳥の海ふれあい市場などの産直施設で販売している生産者もいます。

亘理のりんご生産者は相当以前から、産地直送という顔が見える農産物販売に取り組んでいました。安全で安心なりんごを届けたいという生産者の想いと、この人のりんごならと認める消費者との信頼関係が昔から築かれていたのです。

 

「直接販売だからできること」

直売のようす片平さんは、「お客さんからおいしかったと手紙や電話をもらうと、嬉しく励みになる、だから、お客さんがいつ来ても、もぎたてのりんごが食べられるように、もっと いろいろな品種を栽培して、好みに合ったりんごを食べてもらい、多くの喜ぶ顔が見たい」と17品種のりんごを栽培しています。

りんごは品種によってまったく味や硬さが違うため、片平さんは「どんなりんごが食べたい?」と会話をしながら、お客さんの好みを聞き、お気に入りのりんごに導いてくれます。これもまた直接販売ならではの楽しみです。

ほどよい硬さで噛めばシャキッとした感触の直後に、口の中に訪れる甘さとほのかな酸味はもう一口、もう一口とついつい手をのばしてしまいます。

一度食べれば納得します。亘理のりんごをぜひご賞味ください。

 

1日1個のりんごは医者を遠ざける

とれたてのりんごこれは西洋のことわざですが、昔から日本でもりんごは、健康に良い食べ物と言われてきました。

りんごには食物繊維のペクチンが豊富です。ペクチンは腸内の善玉菌を増やし、さらには悪玉菌を抑制し、腸内環境を整えて消化吸収を助ける働きをします。

また、りんごに含まれるカリウムは、体内の余分な塩分や老廃物を排出し血圧を下げる効果があります。