伊達成実公霊屋(県指定文化財)
建造物
宮城県指定文化財 伊達成実霊屋
亘理伊達家菩提寺である大雄寺境内には、亘理領主伊達氏歴代墓所(町指定史跡)が置かれ、初代亘理領主成実から明治維新に至る十三代邦実までの領主と夫人、子や家臣などの霊が永い眠りについています。墓所内には三つの霊屋が建てられ、このうち初代領主成実霊屋は県指定文化財となっています。
所在地
宮城県亘理郡亘理町字泉ヶ入87(大雄寺境内)
指定年月日
昭和54年(1979)6月26日
内容
伊達成実(永録11~正保3年 1568~1646)は、慶長7年(1602)に亘理に入府し、初代亘理領主となりました。仙台藩主伊達政宗を補佐し、大きく貢献するとともに、亘理伊達家250年の基礎を築き、亘理の町の原型をつくりました。霊屋は木造宝形造、屋根は銅板葺きで路盤の上には宝珠が置かれています。建物は方1間(正面・側面とも2.09m)で、周囲に高欄付きの縁を巡らし、正面に桟唐戸を開きます。内部は板敷きで、奥に厨子を置き、中には木造伊達成実彩色甲冑像を安置しています。創建年は明らかではありませんが、建物上部の蟇股や組物に江戸時代前期の手法がみられることから、成実没後まもなくに建立されたとみられ、圓通院(松島町)とともに県内の江戸時代前期を代表する霊屋建築といえます。
霊屋は創建以来何度か修復が行われていると考えられ、創建時の屋根は茅葺でしたが、その後葺替えを経て現在の銅板葺となっています。
このほか、霊屋内に納められている成実像は、正徳5年(1715)、大仏師有覚の息子内匠の製作で、その後文化6年(1809)年に三浦久之助によって修復が加えられたとみられます。
現在の霊屋は、平成9~11年(1997~1999)に解体・修復したもので、保護・管理のため柵を巡らしています。
※亘理町立郷土資料館では霊屋模型と成実木像の複製を展示しています。
開帳
1月16日、8月16日の年に2日開帳し、伊達成実霊屋と併せて一般公開しています。
郷土資料館/郷土資料館
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